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独自のルートと優れた目利きでプロニーズに応える青果店

かね万むさしや本店

かね万むさしや本店

質の高い地元の農産物を消費者に

むさしやは、リヤカーで青果物の行商をしていた初代・浅井万三郎が1924(大正13)年に函館十字街に開いた青果店。1960(昭和35)年、人口が増え始めていた本町に移転し、丸井今井函館店が末広町から本町に移転した1969(昭和44)年には利便性の高い同店の隣接地に移転し、現在に至ります。創業時から一貫して店頭での小売りと業務用卸しの両方を手掛けており、現在も飲食店や病院、給食会社などに野菜と果物を納入しています。
「なるべく地元で採れるものを食べたい」との消費者の声に応え、特に野菜は、地物が採れない冬場を除き、道南産・北海道産の野菜をできる限り多く扱います。「道南は産地が多いので、質の良い農産物が地元でそろう」と仕入れ担当の上田真也さん。函館市青果物地方卸売市場での仕入れを中心に、一部の野菜は農家と契約して直接仕入れています。
なかでも、トウモロコシは糖度の高い朝に収穫してその日のうちに食べるのが最もおいしいといわれており、函館の隣町・七飯町で朝4時半頃から収穫したものを直ちに仕入れ、当日の朝から店頭で販売しています。販売期間は7月下旬頃から約1カ月間ですが、遠隔地への発送依頼も多い人気商品となっています。
「地元の生産者と直接関わることにはメリットが多い」と上田さん。「農家は農業のプロなので、今年の野菜の出来に関することを教えてくれたり、質の良い作物を作っている他の農家さんを紹介してくれたりと、青果店としてとても勉強になります」と話します。

専門店ならではの品揃えでプロニーズにも対応

地元産の農産物を多く扱う一方、東京や札幌などに独自の仕入れルートを持ち、季節の野菜や果物をいち早く取り寄せることができる体制を築いています。季節の食材を先取りして店頭に並べ、舌で季節を感じてもらうための取り組みです。
地元で生産されていない農産物や普段あまり使わない野菜など、珍しい野菜や果物でも事前にオーダーすれば全国どこからでも取り寄せてくれます。近年は、サラダや煮物、ソテーなど洋食で幅広く使われる「根セロリ」や、サラダ用の「赤からし菜」など、一般家庭ではまだなじみが少ない野菜を飲食店から注文されることが増えています。店頭でも、このような珍しい野菜や少し変わった野菜を不定期に販売しています。
「我々は野菜と果物の専門職なので、スーパーよりも良い物を売らなければ」と上田さん。入社してからずっと4代目の現社長の下で良い青果物の見分け方を学び、さらに生産者や仲卸業者からも積極的に知識を取り入れることで、「目利き」としての力を養ってきました。身近な野菜の品質の見分け方を尋ねると、「おしりの中心から放射状に白い線が出ているトマトは、味が濃くておいしい」「カボチャは、土に接して日に当たらなかった部分が濃いオレンジ色になっていると実が熟しており、甘みがあって味も濃い」など、さまざまな知識が次から次へと飛び出します。野菜と果物についての知識をプロから直接教えてもらえるのも、専門店ならではの魅力です。

戦前に撮影された函館十字街の写真には、今のアクロス十字街の場所にあったむさしや本店がはっきりと写っており、軒下の「国内外果実野菜 和洋酒」の文字も読めます。(函館市中央図書館所蔵)

戦前に撮影された函館十字街の写真には、今のアクロス十字街の場所にあったむさしや本店がはっきりと写っており、軒下の「国内外果実野菜 和洋酒」の文字も読めます。(函館市中央図書館所蔵)

その日の仕入れ状況により、安く提供できる「お買い得品」を店頭に並べる一方、値段より味を重視して仕入れるこだわりも。信頼できる農家から直接仕入れるほか、複数の農家から農協を通して一括で出荷される農産物でも、実際に食べて特においしかった生産者だけを指名して購入することもあります。

その日の仕入れ状況により、安く提供できる「お買い得品」を店頭に並べる一方、値段より味を重視して仕入れるこだわりも。信頼できる農家から直接仕入れるほか、複数の農家から農協を通して一括で出荷される農産物でも、実際に食べて特においしかった生産者だけを指名して購入することもあります。

贈答用の果物から普段の食卓に上る身近な野菜まで幅広く取り揃えており、店頭に置いていない珍しい野菜でも、事前に伝えておけば取り寄せてくれます。

贈答用の果物から普段の食卓に上る身近な野菜まで幅広く取り揃えており、店頭に置いていない珍しい野菜でも、事前に伝えておけば取り寄せてくれます。

商品に詳しいスタッフが売り場を巡回しており、おいしい野菜の見分け方やその野菜に適した調理法などの質問に丁寧に答えてくれます。珍しい野菜については、実際に調理しておいしい食べ方を研究することもあるそう。

商品に詳しいスタッフが売り場を巡回しており、おいしい野菜の見分け方やその野菜に適した調理法などの質問に丁寧に答えてくれます。珍しい野菜については、実際に調理しておいしい食べ方を研究することもあるそう。

「よい品を安く売る」「お客に親切であれ」など4項目からなる社訓。同店で買い物をしてみると、この社訓がしっかりと社内で息づいていることがわかります。

「よい品を安く売る」「お客に親切であれ」など4項目からなる社訓。同店で買い物をしてみると、この社訓がしっかりと社内で息づいていることがわかります。

かね万むさしや本店

所在地
函館市本町31-11
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アクセス
函館市電五稜郭公園前から徒歩で約2分
電話番号
0138-51-1256
関連リンク
株式会社 かね万むさしや本店
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