自然の恵み旬食材
ここ函館・道南は、大きな半島地形が生み出す食材の宝庫。
海の恵み、山の恵み、そして畑の恵みが盛りだくさん。
海の恵み、山の恵み、そして畑の恵みが盛りだくさん。
健康や美容に良いねばねば物質が豊富
がごめ昆布
機能性に富んだ成分が注目され、一躍スターに
がごめ昆布は、世界でも函館沿岸とその周辺だけを生育域にする昆布です。表面にカゴの目に似た凹凸模様が見えることから、がごめの名が付けられました。がごめ昆布は古くから松前漬けやおぼろ昆布、とろろ昆布などの加工品には欠かせないものでしたが、利尻昆布などの銘柄のある昆布とは異なり、その名はほとんど知られていませんでした。ところが、がごめ昆布に極めて多く含まれる「フコイダン」というねばねば物質が健康や美容に良いとされ、この成分を生かした健康補助食品や化粧品などが次々に誕生。テレビの健康番組などでも取り上げられました。天然ものに加え、今では養殖による高品質のがごめ昆布の育成も進められるなど、まさにスターに躍り出ました。
強いとろみを生み出す食材
がごめ昆布は水に浸すと、驚くほどの強い粘りが出ます。料理に用いる際には少量を刻んで入れるだけで、これまでの昆布にはない強いとろみが生まれます。こうした特徴を生かした調味料や惣菜類、菓子なども販売され、土産物としても好評です。
研究者から
安井 肇さん
北海道大学大学院水産科学研究院 研究院長
がごめ昆布は、ずっと真昆布の脇役でしたが、2003(平成15)年に始まった「ガゴメのライフサイクル操作等に関する開発研究」を機に、ようやく脚光を浴びました。がごめ昆布が持つフコイダンという粘性多糖類に、抗腫瘍作用や抗血栓作用、さらには皮膚細胞の活性化作用などもあることがわかり、これを生かそうと、地域の産学官が一丸となって、生産や商品開発などを推進。地元がこれまで培ってきた経験や技術によって、この取り組みが実を結びました。それとともに食用として注目され、がごめ昆布はいまや函館を代表する食材になっています。
がごめ昆布について
RECOMMENDED
関連情報