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函館「食」ニュース

11回目の世界料理学会 in HAKODATE開催、国内外から気鋭の料理人たちが参集。

11回目の世界料理学会 in HAKODATE開催、国内外から気鋭の料理人たちが参集。

11回目となる「世界料理学会 in HAKODATE」が10月1日・2日の両日、函館国際ホテルなどを会場に開催されました。世界料理学会は1999 年、美食の街として知られるスペイン・サンセバスチャンで始まった催しです。料理人が壇上で新しい技術や自らの料理哲学などを語る催しで、2000年代初頭から、欧米など各国に拡がり、2009年2月にはわが国で最初の「世界料理サミット2009 TOKYO TASTE」が大規模に開催。これと同時期、函館でも料理人ら有志で実行委員会(代表:深谷宏治さん/レストランバスク)を組織し、同年4月国内の地方では初めてとなる「世界料理学会 in HAKODATE」が開催されました。これまでおよそ1年半ごとに催され、コロナ禍でのYouTube配信によるリモート実施を含め、15年目の今回が11回目の開催となります。 様々なジャンルの料理人たちが来函し、このうち16名の招待シェフらが登壇して、各々の料理哲学や現場での経験談などについて映像を交えて熱く語りました。テレビや雑誌メディアなどでも活躍する著名なシェフも登壇し、間近で接する機会でもあることから、プロの料理人や飲食業の関係者のみならず、開催を心待ちにしている一般の方が数多くいることも函館の料理学会の特徴です。今回は2日間で延べ約400名が来場しました。 函館で15年間にわたり開催されてきた「料理学会(料理人による発表イベント)」はこの10年で全国へと広がり、これまで佐賀県有田町、岩手県三陸地域、三重県多気町などでも開催されています。会の冒頭では函館の実行委員会代表・深谷宏治さんが、各地の主催者たちを壇上に招き紹介。本年11月24日札幌市で行われる「北海道フードフィルムフェスティバル」の中でも料理学会の開催が決定しており、今後も各地での開催が期待されます。写真中央は来年以降、静岡県での開催を企画している大原志麻さん(静岡大学人文社会学部 教授)。 奥野義幸さん(東京/ラ・ブリアンツァ)と秋山能久さん(東京/六雁)の対談では、間光男さん(東京/TERAKOYA)が司会を務めるなか、今回のテーマ「混沌たる時代に向けて、料理人はどうあるべきか」にまつわる喫緊の課題、料理人やサービススタッフの人材の確保や育成を中心に議論。多店舗のビストロを展開する経営者でもある奥野さんからはモチベーションを維持するための登用の制度づくりや待遇などについて具体的に解説。秋山さんからは日本料理の世界の伝統とは異なる今日的な現場のコミュニケーションやチームづくりなどについて掘り下げた話題も出ました。また中堅世代とZ世代と呼ばれる若者たちとのコミュニケーションの具体的な手法についても言及がありました。 フレンチシェフ河瀨毅さん(三重県伊勢市/ボンヴィヴァン)は、伊勢志摩地域の料理人12名が集う「エバーグリーン」のとりまとめ役。函館の料理学会を手本に、2022年から三重県多気町の宿泊リゾート施設「ヴィソン」で開催している「世界料理学会 in VISON」を紹介。開催まで経緯について、ヴィソンの運営母体と「エバーグリーン」が協力し、さらには高校生レストランで有名な相可高校や地元の有力企業など様々な人々の応援を受けて「料理学会」を開催できたことを語りました。 今回、木村藍さん(千葉県いすみ市/五氣里)の発表では、スペインに母体がある食に携わる女性の会「WIG(Women In Gastronomy)」の日本版について料理人・生産者・ジャーナリスト・研究者など、この料理学会とも関係が深いメンバーが紹介されました。また、函館の料理学会は参加者どうしの親密さもその特徴のひとつです。これまで函館での交流をきっかけに、各地で料理人のコラボ企画やディナー会などが数多く生まれてきました。さらに料理人と企業・公的機関の関係者などとの接点でもあり、新商品やまちづくりなどに料理人が関わる機会が芽生えることもあります。函館の料理学会は今般、食に関する人や組織の結節点のひとつにもなっています。 海外からのゲスト、ビシ・イリサールさんは、「新バスク料理の父」とされる故ルイス・イリサール氏を父に持つ料理人。ルイス氏は、欧州各地で仕事をした後、人生の終盤に小さな料理学校を経営し、従来の料理人養成の枠にとらわれない手法で教育したそうです。料理人どうしのアイデア、テクニック、レシピの共有を実践し、後継の育成に心血を注いで「美食の街」を作り上げた父ルイス氏の足跡について通訳を交えて1時間にわたって語りました。 ルイス・イリサール氏は、世界料理学会 in HAKODATEを主宰する深谷宏治さんがスペインでの修業時代に師事したシェフ。ビシさんの紹介にあたって深谷さんは、日本でサンセバスチャンが「美食の街」として広く認知されるようになった経緯や、40年ほど前にルイス氏を函館に招いた際の思い出話などを披露しました。 料理学会としては異色のゲスト・吉森保さん(大阪大学大学院 生命機能研究科 教授)はほ乳類が細胞を自己で再生させる力、オートファジー研究の第一人者で2016年ノーベル生理学・医学賞の受賞者・大隈良典博士の片腕として活躍されてきた研究者です。友人でもある料理人・道野正さん(大阪/ミチノ・ル・トゥールビヨン)の紹介でこのたび料理学会に参加。壇上では道野さんとの掛け合いで、食生活と人間細胞の再生の仕組みについて、ジョークなどを交えながら、わかりやすく説明してくれました。 日本を代表するパティシエのひとり辻口博啓シェフ(東京/モンサンクレール)は、自身の生い立ちから現在の経営哲学までを熱く語り、出身地石川県を襲った能登半島地震への被災者支援の取り組みなども紹介されました。市内で調理製菓を学ぶ高校生たちも駆けつけ、辻口シェフの講話を熱心に聴講していました。 次回の「世界料理学会 in HAKODATE」2026年の開催を目指して準備を進めています。 (写真提供:世界料理学会 in HAKODATE実行委員会) □ 世界料理学会 in HAKODATE

地元食材で学ぶ給食作り、「『栄養士』未来の栄養士を育てよう~栄養士体験」開催

地元食材で学ぶ給食作り、「『栄養士』未来の栄養士を育てよう~栄養士体験」開催

函館市内の小学生親子を対象とした料理教室「『栄養士』未来の栄養士を育てよう~栄養士体験」が9月23日に開催され、親子11組が参加しました。この活動は、「食の担い手育成推進業務」の一環として行われており、函館市の食の魅力を広めるとともに、地域の未来を担う人材を育成することを目的としています。 今回の料理教室は、NPO法人のこたべの主催、函館市の共催で行われました。栄養士の辻本さんやローラ♡ファームのてるみさん、まさあきさんが、地元の食材を活用した給食作りを親子向けに丁寧に指導しました。 テーマは「『栄養士』未来の栄養士を育てよう~栄養士体験」。参加者は主菜、副菜、汁物の3つのグループに分かれ、協力しながら給食の献立を考案。かまどで炊いたご飯や、新鮮な地元産の野菜を使った料理を調理しました。体験終了後、参加者には「認定証」が手渡され、子どもたちは誇らしげな表情で受け取りました。 給食についての絵本の読み聞かせが行われ、参加した子どもたちは真剣に聞き入っていました。 参加者には使用する食材の説明が行われ、ローラ♡ファームの野菜が紹介されました。 発表された食材をもとに、レシピを調べたり、子どもたちにヒアリングを行いながら、グループごとに献立を考えました。さらに、栄養士の辻本さんのアドバイスも参考にしました。 みんなで決めた献立はこちらです。 主菜:揚げ餃子副菜:ジャーマンポテト、きゅうりの漬物汁物:ミネストローネ主食:かまどで炊いたご飯 スタッフが食材を買い足しに行く間、参加者はレクリエーションの時間を楽しみました。 いよいよ調理開始。包丁を使うのが初めての子どもたちも緊張しながら手を動かし、一生懸命に野菜を切る姿が印象的でした。みんなで協力し調理を進めます。 餃子づくりはグループの域を超えてみんなで協力。真剣な表情で餃子を一つ一つ包みます。 完成した給食をみんなで一緒にいただきます。おかわりもあっという間になくなりました。 調理体験の終了後、認定証が一人ひとりに手渡されました。それぞれの頑張りを称える言葉が贈られ、子どもたちは誇らしげな表情を浮かべながら受け取っていました。 最後に、ローラ♡ファームさんからお土産のさつまいもを頂きました。 このほか、レクリエーションとして畑での一輪車競争や椅子取りゲームも実施され、大いに盛り上がりました。

日本調理技能コンクール 2024年の函館市長賞は三田佑弥さん

日本調理技能コンクール 2024年の函館市長賞は三田佑弥さん

函館割烹調理師会が和食料理人の調理技術向上などを目的に毎年実施している「日本調理技能コンクール」。11月21日函館市役所1階市民ホールにて審査が行われました。 本年は7名の応募の中から「炭火割烹 菊川」の料理長・三田佑弥さん(31)が、昨年に続き二度目の最優秀賞「函館市長賞」に選出されました。今回のテーマは、地元客をターゲットにしたオオズワイガニをメイン料理とした「秋の旬会席」。10,000円の8品コース料理を想定した内容とし、道南を意識した食材(オオズワイガニ・真河豚・真鱈・鹿肉・鰤・馬鈴薯・百合根)を組み込むことが条件とされました。 2024年日本調理技能コンクール「函館市長賞」三田佑弥さんの作品 今回のメイン食材となるオオズワイガニ。昨今噴火湾では、小型のオオズワイガニが大量発生し、エビ漁の妨げになる「厄介者」とされています。商品価値が低いため漁業者にとって悩みの種ですが、味は高く評価されています。 「函館市長賞」受賞の三田佑弥さん(炭火割烹 菊川) 三田さんは指定食材の他にも、ホッキやがごめ昆布などの地元食材を積極的に使用。また昔からある「鮑結び」「炭蓮根」「手綱寿司」など、和の技法をちりばめた盛り付けにもこだわったといいます。また今年から同店料理長に就任してから初のコンクールについて「楽しんでできた。今年から料理長になったことにより、昨年よりも視野を広く料理に向き合えた。」と受賞の心境を語ります。 「函館割烹調理師会会長賞」受賞の米塚将伍さん(炭火割烹 菊川) 「北海道全調理師会函館支部支部長賞」受賞の阿部貴之さん(和バル 黎明)

【レポート】食の商品展示会「道南食と観光ブランドフェア 2024」

【レポート】食の商品展示会「道南食と観光ブランドフェア 2024」

2024年10月16日、渡島総合振興局・檜山振興局主催の「道南食と観光ブランドフェア2024」が函館国際ホテルで開催されました。このイベントは、道南地域の優れた産品を国内外に広め、地域経済の活性化と販路拡大を目指して行われ、食に携わる生産者やメーカー等が集結しました。会場では、バイヤーや料理人、食の専門家を招き、個別相談会や商談会、商品展示会が行われました。 特に今回は「食×観光」の相乗効果に焦点が当てられ、ホテル業界、旅行業者、料理人、飲食店関係者が参集範囲に加わり、生産者や食関連事業者等との新たな交流の場となったほか、函館市や調理師会とも連携し、地域の魅力的な食材が使用された特製弁当の販売や多彩な試食ブースが設けられ、参加者は実際に道南の味を体験しながらその魅力を感じ取ることができました。 午前中は個別相談会および商談会が開催され、活発な商談が展開されました。 個別商談・相談会 昼食時には、道南の食材の魅力をフェア参加者に知ってもらうとともに、食材提供生産者に自社食材の新たな活用法を発見してもらえるよう、道南食材を使った特製弁当が販売されました。 道南食材を使った特製弁当 別添えのデザートと共に添えられたお品書き ーお品書きー 【鹿肉と野菜の北大ガゴメ入りカキソース炒め】MOMIJI (鹿肉)/マリンイノベーション (北大ガゴメ)【厚沢部産蝦夷舞茸とホタテ柱のチリソース】渋田産業(舞茸)/高田水産 (ホタテ柱)/ 長万部アグリ (ケチャップ・トマトジュース)【檜山産アカモク タコのせ中華サラダ】ひやま漁協乙部ナマコ協議会(アカモク、タコ)【王様しいたけと王金たもぎ茸の函館産アンチョビ入り炒め】福田農園(王様しいたけ、王金たもぎ)/福田海産 (函館アンチョビ)【北斗市産トヨムスメ豆腐の四川激辛麻婆豆腐】勝田商店(トヨムスメ豆腐)/森農場(豚肉)【箱館醸蔵米糠と政田農園紫皮いもの特製いも餅】箱館醸蔵(米糠)/政田農園 (紫皮いも)/渋田産業 (生きくらげ) /Wise man’s FPR (燻製ベーコン)【エゾアワビの蒸し物】上ノ国町役場 (養殖蝦夷アワビ)【政田農園白い九重栗 (カボチャ)の箱館醸蔵米糠まぶし蒸し】箱館醸蔵(米糠)/政田農園 (白い九重栗)【たまふくら豆とベビーホタテ真昆布の炊き込みご飯と白米】高田水産 (ベビーホタテ)/マリンイノベーション (昆布)/ 帰山農園(米)【松田さんが釣った函館産平目のサンザシエキス入り甘酢 】【くりりんかぼちゃのプリンタピオカ入りココナッツミルクソース】みよい農園(くりりんカボチャペースト)/駒ヶ岳牛乳 (牛乳) 午後からは、道南の生産者や食品加工業者が一堂に会し、自慢の商品を展示。活発な交流が行われ、会場は終始にぎやかな雰囲気に包まれていました。 『雪たらこ』一印高田水産 高田 未花専務のオススメの調理法は、『バターやチーズと一緒にパンに乗せてトースト』 坂井鮮魚店 坂井貴博氏「地元南茅部で獲れた新鮮な食材を活かし、丁寧に調理加工して皆様においしい料理をお届けしたいと思っています。」 『王様しいたけ』福田農園 福田 将仁代表取締役 特製限定弁当や試食メニューにも使用された道南の魅力的なしいたけ もち米にごり酒『金重』小林農園 小林 幹至代表「小林農園で手塩に育てたもち米を100%使用しています。ぜひ味わっていただきたい。」 『北大ガゴメ』北海道マリンイノベーション株式会社 北海道大学が開発した「北大海洋栽培」技術で生産した、天然ガゴメ昆布の2倍以上フコイダンを含む北大ガゴメを使用した商品 新たな取り組みとして道南の魅力ある食材を広めるため、調理師会の協力のもと、地元料理人による道南食材を使用した和食・洋食・中華の試食が提供されました。 来場者に食材や調理法を説明する 函館国際ホテル 木村史能総料理長 北海道全調理師会函館支部の協力のもと、試食が提供されました カガミ鯛のムニエル バターポン酢醤油 試食を味わう参加者で大盛況の試食ブース 商品展示会の参加者に商品の魅力を伝える「郷宝」箱館醸蔵有限会社 今年15年目を迎える「道南食と観光ブランドフェア」では、多くの交流により、地元の農産物や海産物を活用した新メニュー提案や観光業者との意見交換が活発に行われ、会場は大盛況のうちに幕を閉じました。

【レポート】食の魅力を活かす西部地区のまちづくり「令和6年度第3回函館西部まちぐらし共創サロン」

【レポート】食の魅力を活かす西部地区のまちづくり「令和6年度第3回函館西部まちぐらし共創サロン」

西部地区再整備事業の一環として始まった「函館西部まちぐらし共創サロン」。「食」をテーマに、NIPPONIA HOTEL 函館 港町で開催された「令和6年度第3回函館西部まちぐらし共創サロン」(2024年10月9日)のレポートをお届けします。 令和6年度第3回の今回は、「食の魅力を活かす西部地区のまちづくり」をテーマに、6名のゲストを招き、地域課題の象徴となる食材を使用する料理実演(試食付き)とトークセッションを行いました。 「NIPPONIA HOTEL 函館 港町」 会場のNIPPONIA HOTEL 函館 港町は、重要伝統的建造物群保存地区内の赤レンガ倉庫群地区に位置し、まちのシンボルである赤レンガ倉庫を改修したわずか9室のオーベルジュです。北海道や函館の旬の食材に北欧料理の手法を取り入れたお料理が提供されています。 赤レンガ倉庫群の中心にあるホテルの会場に足を踏み入れると、スタッフが温かく迎えてくれます。落ち着きと高級感のある空間が広がります 赤レンガ造りの歴史建築を修復したダイニングは、落ち着いた雰囲気が漂い、北欧のシンプルで温かみのあるデザインが調和しています 会場には地元の食材を中心に用意された、色鮮やかな野菜 開会を前に、本日のゲストである『NIPPONIA HOTEL 函館 港町』の齋藤 寿樹シェフは、料理実演に臨むシェフたちへの期待を語りました。『各店のシェフがシャッフルされ、即席チームで料理を作る点が特に注目です。コミュニケーションを通じて、どのように素晴らしい料理が生まれるのか非常に楽しみです』とコメント。さらに、地元の方々が新たな食材や調理法を通じて函館の魅力を再発見できることへの期待も述べました。 株式会社はこだて西部まちづく Re-Designの北山 拓代表取締役の挨拶 函館市と連携し西部地区のまちづくりを盛り上げている、株式会社はこだて西部まちづく Re-Designの北山 拓代表取締役の開会の挨拶の後、函館で活躍する6名の料理人が紹介されました。これから2チームに分かれ、課題食材を使用し料理実演に挑みます。 Aチームには、白戸光氏(輝なり/群青)と駒井奎太氏(NIPPONIA HOTEL 函館 港町)が参加。Bチームには、菊池隆大氏(菊川はなれ)が名を連ねます 続いて、課題食材が発表されます。料理人たちは、この瞬間まで課題食材が知らされていないため、注目が集まります。 課題食材を発表する有限会社マルショウ小西鮮魚店の小西 一人代表取締役 有限会社マルショウ小西鮮魚店の小西 一人代表取締役から課題食材が発表されました。 噴火湾の厄介者「オオズワイガニ」 噴火湾では、小型のオオズワイガニが大量に獲れ、エビ漁の妨げになる厄介者とされています。商品価値が低いため漁業者にとって悩みの種ですが、味は高く評価されています。 この食材をどのように活用し魅力的な料理に仕上げるのかが期待されています。 6名の料理人が厨房へ移動し、会場ではゲスト3名によるトークセッションが始まりました。トークセッションでは、函館の食材や一流の鮮魚店、ホテルのシェフの取り組み、そして食に関するメディアの活動について語られました。 有限会社マルショウ小西鮮魚店 小西 一人代表取締役 NIPPONIA HOTEL 函館 港町 齋藤 寿樹シェフ Chef’s Link株式会社 髙木 万海代表取締役社長 調理開始から1時間が経過した頃、参加者は順に厨房へ移動し、調理風景を間近で見学。齋藤 寿樹シェフが厨房や調理の様子を説明、笑顔や質問が飛び交い、参加者との会話も弾みます。 参加者は料理人の技術を間近で観察 手際よく捌かれていくオオズワイガニ 会場では、「鮮魚店の哲学」をテーマにした小西 一人代表取締役のドキュメンタリーが上映されました。彼が選んだ課題食材であるオオズワイガニを使った料理への期待が高まります。 「味道×HAKODATEプロジェクト」第一弾小西 一人代表取締役のドキュメンタリー 会場では質疑応答の時間が設けられました。「期待している函館の食材は何か」という質問に対し、小西 一人代表取締役は「ブリ」「カツオ」「ワタリガニ」などを挙げ、齋藤 寿樹シェフは「エゾシカ」や「キノコ」、地元民も気づいていない「はこだて和牛」など、山の幸や魅力ある食材の豊富さについて熱く語りました。 質疑応答が繰り広げられ、会場はにぎやかな雰囲気に包まれました 料理が提供される前に、自家製のプルーンを使用したビネガーが登場。ドリンクや料理が提供される際、料理人から食材や調理法の丁寧な説明があり、道南の食材の豊富さや魅力を再認識しました。 テーブル上に配膳された、両チームの料理と自家製プルーンのビネガー Aチームの料理「ズワイガニのてんぷらとふろふき大根」「スープはズワイガニのみそを水で薄めて仕上げています。オイルはカニの甲羅を炒めてフレーバーにしました」 Bチームの料理「この料理は、カニを一匹丸ごと楽しむことができる仕立てです。上から下に濃い味がどんどんと淡くなっていくイメージです。最下層にはナガイモとカニのお出汁を固めたものがあります。その上には、水分を飛ばした北海道産の玉ねぎのみじん切りと、香ばしく炒めて塩で味付けしたぼりぼりが重なります。さらに、カニのしんじょう、半生の湯引きカニ、クリアなカニのお出汁、アメリケーヌソースが続き、最後にスダチとカルダモンで香り付けが施されています。」 30名の参加者は、2チームの料理を実食し、もっとも食材の魅力を引き出したと感じる料理を作ったチームに投票しました。各チームが個性を出した料理に、参加者は悩みながらも真剣に選ぶ姿が印象的でした。 結果は投票箱の中に 集計が終わり、次はいよいよ結果発表です。 6名の料理人が結果を待ちます 優勝は「チームA」 Aチームの料理「ズワイガニのてんぷらとふろふき大根」「スープはズワイガニのみそを水で薄めて仕上げています。オイルはカニの甲羅を炒めてフレーバーにしました」 Aチーム 輝なり/群青 店主 白戸 光氏の講評 輝なり/群青 店主 白戸 光氏は「今日は和洋折衷をテーマに、スープは洋風、手法は和風を取り入れた料理を考えました。3人で協力して楽しく調理できたと思います。30対0で負けるかもしれないと思った瞬間もありましたが、なんとか形になりました。ありがとうございました。」と述べられました。 Bチーム 炭火割烹菊川/菊川はなれ 店主 菊池 隆大氏の講評 「今回、初めて結成したチームでの調理は、非常に充実したものでした。地域の食材を活用し、地域の方々に何か貢献できるきっかけを作れればと思っています。素晴らしい経験をさせていただきました」と語る、炭火割烹菊川/菊川はなれ 店主 菊池 隆大氏 株式会社はこだて西部まちづく Re-Designの北山 拓代表取締役の閉会挨拶 「函館の地域食材の魅力を高め、その魅力を発信する取り組みを今後も支援していきたい」と北山代表取締役は熱意を込めて今後の活動について述べました。

【レポート】道南の食をPR「いさ鉄Bistroながまれ号」

【レポート】道南の食をPR「いさ鉄Bistroながまれ号」

道南いさりび鉄道では、開業年の2016年から、日帰り旅行で鉄道沿線の魅力に触れる「ながまれ海峡号」を毎年運行。『ながまれ』とは道南地域の懐かしい方言で「ゆっくりして・のんびりして」という意味もあり、約4時間かけて函館ー木古内間を往復する貸切観光列車。 今回の「いさ鉄Bistroながまれ号」では、テーマを「食」に絞込み、地元の食材や酒を楽しむのはもちろん、料理人が列車内で食材などの案内を行い、一層の魅力発信につなげるのがコンセプトです。 観光庁の地域魅力新発見事業を活用し、日本旅行が中心となり企画した今回は、道南食材をふんだんに使った料理に地酒や地ワインと合わせて提供されるなど、乗客たちは車窓から見える津軽海峡の景色と共に沿線の食を満喫しました。 道南いさりび鉄道は、2016年の北海道新幹線の開業に伴い、JR 北海道から経営分離されたJR江差線を運行する鉄道。函館市、北斗市、木古内町の3市町を結び、道南地域の日常はもとより、北海道と本州を結ぶ物流の要としての役割を担っています。 道南いさりび鉄道株式会社の川越 英雄代表取締役社長の挨拶 函館駅を出発してまず最初の企画は、函館真昆布の4種類飲み比べ。「献上昆布」と称された函館真昆布を、函館ひろめ堂の成田幸大さんの説明とともに味の違いを楽しみます。 奥左から「南茅部産天然真昆布(天然物)白口浜天然真昆布」「南茅部産促成真昆布(一年栽培)白口浜一年栽培真昆布」「二代目佐平次一番だし」「16年熟成南茅部産天然真昆布」手前左より珈琲文庫のドリップバックと函館ひろめ堂のながまれ号限定おだしパック 続いて上磯駅に到着すると北斗市公式キャラクターのずーしーほっきーがお出迎え。約16分の停車時間で乗客は写真を撮ったりお土産を買ったりと、上磯駅を楽しみました。 北斗市の特産品ホッキ貝とふっくりんこをモチーフとした「ホッキずし」のキャラクター ホームには北斗市観光協会による特設のお土産コーナー 上磯駅から出発するころには、お待ちかねのメイン企画「いさ鉄Bistro四段お重」。料理は「ミシュランガイド北海道2017特別版」掲載店の函館市五稜郭町の居酒屋「二代目佐平次」の山形 智店主が手がけます。洋食の技法を生かしたこだわりの居酒屋は、地元のみならず全国各地にファンも多く、津軽海峡を横目に絶品の料理がいただけると列車内は一気に盛り上がりました。 まずは壱乃重と弍乃重が配られます。渡島当別駅までの道のりを、ワインや塩サイダーとともに味わいます。 壱乃重…真いかのファルシ、ブリファーブルトン、まこがれいおから酢、たこぼっちゼリー寄せ、パテドカンパーニュ 弍乃重…北寄貝とハスカップのご飯、おぐに和牛ローストビーフ、鹿肉の春巻き、くまさんファームのトマト和風カプレーゼ、秋野菜のフリッタータ メニューを見ながら食材を確認したり、ドリンクが配られたりと車内は一気に賑やかに。 ワインは北斗市より、農楽蔵のノラポンブラン2023とドゥエ・プンティのノスタルジアの2種が提供、ノンアルコールの人には青の洞窟サイダーが提供されました 約40分の車内の食事を楽しんでいると、渡島当別駅に到着。 約10分の停車ののち、列車に戻ると参乃重のスタートです。 参乃重…かじきのわかめバター焼き、秋鮭クリームチーズリエットシュー詰め、函館和牛とじゃがいものパイ包み、キャロットラペ、開きぼっけのコロッケ 酒蔵「五稜乃蔵」の上川大雪酒造、川端慎治総杜氏の話に耳をかたむけつつ、参乃重の料理がスタート。参乃重に合わせるドリンクは日本酒。五稜乃蔵のいさ鉄オリジナルミニボトルや、主に木古内町でしか流通しないということで「幻の酒」とも呼ばれるみそぎの舞が配られました。 左より農楽蔵のノラポンブラン2023、五稜乃蔵いさ鉄オリジナルミニボトル 料理が提供されるたびに山形さんの食材や調理法の説明があり、改めて道南の食材の豊かさや魅力に気付かされます。 左より函館ひろめ堂の成田幸大さん、二代目佐平次店主の山形智さんと長男の山形正宗さん 木古内駅に到着するころには18時近くと、すっかり日も暮れてきました。駅では木古内町公式キャラクターのキーコがお出迎え。 津軽海峡をイメージした「津軽ブルー」の目がチャームポイント。木古内町特産「はこだて和牛」をモチーフにしたキャラクター 約40分の停車時間で乗客は道の駅「みそぎの郷きこない」で買い物を楽しみました。復路ではどうなんde’sが制作協力した、肆乃重(よんのじゅう)のデザートと函館市・珈琲文庫の水出しアイスコーヒーが提供されました。 左より函館市長 大泉潤氏、北斗市長 池田達雄氏、木古内町長 鈴木慎也氏 道南いさりび鉄道は函館市、北斗市、木古内町の3市町を跨ぐ路線となり、沿線自治体も積極的に関わって企画を進めてきたため、各自治体の市長や町長も食の魅力発信のため乗車。 「沿線毎にそれぞれ魅力があり旅人に自治体の境界線はない、道南最高!」と大泉函館市長。「イベントをやることにより、地域の人たちはもちろん、道外の人たちにも愛されることが大事」と池田北斗市長。また「沿線の魅力の再確認とともに、街と鉄道がつくる道南地域をもっと知ってもらいたい」と鈴木木古内町長がそれぞれ語りました。

道南ワインの新名所、ド・モンティーユ&北海道のワイナリー開所式

道南ワインの新名所、ド・モンティーユ&北海道のワイナリー開所式

フランス・ブルゴーニュ地方の老舗ワイナリー、ドメーヌ・ド・モンティーユ社の現地法人「ド・モンティーユ&北海道」のワイナリー(醸造所)が完成し、エティエンヌ・ド・モンティーユ社長が函館市を訪れ、7月26日現地で開所式が開かれました。 モンティーユ社は1730年創業で、ブルゴーニュ地方の名門ワイナリー。世界中で新たなブドウの生産地を探し、日本は長野県以北を調査した中で、冷涼な気候と火山性土壌にひかれ、2019年より函館市桔梗町にて醸造用ブドウの栽培を開始しました。 ワイナリーは、一部鉄筋コンクリート造りの2階建て。 式には約200人が出席。エティエンヌ・ド・モンティーユ社長ほか、大泉潤市長、フランス大使館のジェローム・ぺルドロー農務参事官や、三橋剛副知事が挨拶しました。 白ワイン用のブドウ品種「シャルドネ」や、赤ワイン品種「ピノ・ノワール」が植えられています。 ブドウ畑から望める函館湾と函館山の景色。 1階、ブルゴーニュ製の木樽が並ぶ貯蔵庫兼醸造所。 参加者は2階レストランにて、ワインと食事を楽しみ、完成を祝いました。 公式サイト ド・モンティーユ&北海道  

コラボピロシキを楽しむ!「ピロシキ博2024」レポート

コラボピロシキを楽しむ!「ピロシキ博2024」レポート

ロシアの伝統的家庭料理ピロシキとロシア文化などに触れるイベント「ピロシキ博2024」が、函館蔦屋書店2階にて開催されました。 ピロシキはパン生地の中に具材を詰め、揚げたり、焼いたりして作られるもの。ピロシキの本場では、実は「揚げ」ではなく「焼き」が一般的。ロシアの伝統的家庭料理ピロシキを函館ならではの味にアレンジして発信しようと、2017年に考案されたのが「はこだて焼きピロシキ」です。今回のテーマは「もしもピロシキ」。「もしもあのお店の自慢料理がピロシキになったら?」をテーマに、函館市内・近郊の美味しいお店の自慢料理と、ソユーズ各店がコラボしたイベント限定のピロシキが勢揃いしました。 おかず系からスイーツ系まで約30 種類のピロシキがずらりと並びました。 特別販売 五島軒 アップルモンブランのスイーツピロシキ 10時のオープンと共にステージもスタート。写真は2日目の函館トロイカ合唱団の様子。 両日共に販売開始前から行列ができ、スタートと同時に説明を聞きながら様々なピロシキを買っていました。 ステージではソユーズはこだて焼きピロシキ代表の北見伸子さんによる「焼きピロシキ」トークや東欧のおはなし読み聞かせ、モデルでタレントのアリョーナさんのトークなど盛りだくさんの催しが行われました。 「おいしい函館」では函館こがねがもらえるキャンペーンを開催。 たくさんの飲食店とのコラボピロシキも両日ともに完売、会場は大盛況となりました。

道南の魅力満載!はこだてFOODフェスタ2024開催レポート

道南の魅力満載!はこだてFOODフェスタ2024開催レポート

冬を盛り上げるグルメイベントとして2018年から始まった「はこだてFOODフェスタ」。函館アリーナで開催された「はこだてFOODフェスタ2024」(2024年2月23日~24日)のレポートをお届けします。 入口付近には会場案内図の載ったタブロイドが配布され、来場者は入場と同時に案内図を見ながら、目的のブースを目指します。 初日は大泉潤 函館市長の挨拶と共に、市内を中心に活動している一般吹奏楽団「The☆Pleasure Brass」が花を添えました。 2日目は開場と共に、函館を中心に活動している和太鼓チーム「郷土芸能函館巴太鼓振興会」による力強い演奏でスタート。 地域食材を使用した料理や商品を販売する「フード・ドリンクブース」 函館・道南の食材にこだわったフード・ドリンクブースでは、人気店のお弁当やこのイベントでしか食べることのできない限定フードなど、選びきれないほど魅力的な商品ばかりでした。 毎年人気「函館鮨同業会」による、本マグロの握り寿司やバラエティー豊かな海鮮丼の数々。職人たちの威勢のよさが、来場者の気持ちを盛り上げます。 赤海老の三色丼(1,500円)/函館鮨同業会 ブリ醤油ラーメン(900円)/海味食堂 「函館珍味研修会」では函館こがねの実演販売も。高速ローラーでスルメイカを捌く機械に、来場者も興味深く見入っていました。 「函館カール・レイモン」では元町店で定番のレイモンドッグの他に、レイモンベーコンバーガーや人気のサラミを販売。 「焼肉物語牛若」は、函館商業高校の商品開発学習で誕生したお肉のたれ、『ママこれ買って!』はちみつバター醬油を、肉巻きおにぎりで学生とともに販売。 函館市内外の和・洋菓子店約80店以上のスイーツ団体である「函館スイーツ推進協議会」では、各店のケーキやどら焼きの詰合せを特別価格・数量限定で販売。両日ともに数時間で完売となりました。 函館やみなみ北海道の生産者が育んだ食材や加工食品などの「マルシェブース」 道南の豆腐屋が力を合わせた「はこだてのおとうふ屋さん」は、各店が造るお豆腐の食べ比べセットを販売。 厚沢部町から「しぶたの毎日きのこ」。人気のえぞまいたけや新鮮なきのこがずらり。 「はこだてマジックアワー商店街」では函館ナントカ食堂、福田海産、げんきファーム、むすび、wiseman’s fpl、ベーカリーワンカラットが集い、各店の人気商品を販売。 焼きピロシキの「まるたま小屋」は惣菜系から甘いものまで、ずらりと12種類を販売。 「山丁長谷川商店」では人気の鮭の加工品を販売。威勢のいいかけ声で、来場者も商品に手が伸びます。 地場産食材を使用した商品を、日替わり・数量限定で販売する「限定販売ブース」 函館割烹調理師会による湯の浜ホテル、旅館一乃松、竹葉新葉亭、炭火割烹菊川のコラボ松花堂弁当。 函館短期大学付設調理製菓専門学校による、函館近郊でとれたエゾ鹿をわな師とコラボして作り上げたエゾ鹿カレー。 函館商業高等学校は韓国ヤンニョムチキン風コロッケやふっくりんこのクッキーバニラメロンパンの他、株式会社北食とコラボした「だでうめぇ!!北のハンバーグ」を販売。 料理教室など体験型コンテンツが盛りだくさん「体験ブース」 食にまつわる様々な企画に参加できる体験ブースでは、作ることの楽しさを知る体験プログラムから大人が楽しめるアルコールと食のプログラムまで様々な企画がありました。申し込みは当日会場で先着順でしたが、各プログラムすぐに予約が埋まる人気ぶりでした。 「飾り切りチャレンジ」では函館短期大学付設調理製菓専門学校の協力のもと開催。お子さんとともに参加されているご家族も見られました。 23日限定のナイトクルーズ 17:00になるとアナウンスが流れ、ナイト限定メニューのスタートです。ビールやお酒を楽しみながら、ステージではロックの生演奏もあり、大人の雰囲気でした。 オール函館産の「五稜」特別純米酒 菜の花酵母を販売。(660円/杯) 体験ブースではEndeavour協力のもと、クラフトビールの歴史の話を聞きながら、北海道乙部追分ブリューイングのビール試飲やビールに合うおつまみを実食。 天候にも恵まれ、2日間でのべ24,000人ものお客様が来場した「はこだてFOODフェスタ2024」。今年は新型コロナウィルスの5類移行で行動制限がない状況もあり、イベントステージなどが復活し、昨年よりも5,000人多い来場者数となりました。ますます盛り上がりを見せるフードフェスタ、2025年の開催も楽しみです!

冬の味覚を堪能!ごっこまつり2024レポート

冬の味覚を堪能!ごっこまつり2024レポート

コロンとした愛嬌たっぷりの姿が特徴の、冬が旬の珍魚「ごっこ(ホテイウオ)」。12月から3月にかけてが旬。この魚が獲れる函館市恵山地区で、2月11日(日)に「恵山ごっこまつり」が開催されました。 天気にも恵まれた当日、道の駅「なとわ・えさん」前の海浜公園の特設会場には、開始前にもかかわらず大勢の来場者で各ブースに列ができていました。そして特に人気なのは、やはり「ごっこ汁」。 ごっこ汁を購入するには10:30から販売される引換チケット(1杯400円)を購入します。この時点で長蛇の列!11:00に販売が開始すると列も進み、ようやくごっこ汁引換カウンターへ。 ごっこ汁といえば一般的には醤油ベースですが、こちらは味噌ベース!汁に深みが増していくらでも食べられる味付けです。プルプルの身とプチプチ卵の独特の食感、野菜もたっぷり入っていて、まさにこの時期にしか食べられない味わいです。この時期のごっこは、身だけでなく骨も柔らかいので一緒に食べることができます。ボリューム満点のごっこ汁はあっという間に完食、体が温まりました。 ごっこ汁は生のごっこから作りますが、地元では生干しごっこの料理も定番。会場では、「ゴッコ串」や「ゴッコ鉄板焼き」も人気でした。 早速「ゴッコ串」を注文。(2本/400円)細く切ったものを炭火でじっくり、こんがりと焼いて、甘辛の照り焼きベースのタレでいただきます。カリッと焼けた皮と独特の弾力の身がタレに絡み、ごっこ汁とはまた違う魅力を発見しました。 ごっこ汁も行列でしたが、即売コーナーでも行列が。ごっこ、たら、ホッキなどの海鮮がお得に買えるとあって人気です。 ごっこが展示されている水槽があり、スタッフの方が実際にごっこを見せてくれました。プクッとしたフォルムとなんとも愛らしい表情。泳いでる姿もプカプカとしていてとっても可愛らしかったです。 今年で32回目となるごっこまつりですが、近年はごっこがメディアで取り上げられたりと、益々の盛り上がりを見せています。天気に恵まれた今年も大盛況のごっこまつりとなりました。

【レポート】函館マリカルチャープロジェクト

【レポート】函館マリカルチャープロジェクト

1/21日、函館国際ホテルに於いて「函館真昆布」の統一ブランド名でPRしている真昆布について,その価値と魅力を多くの方に周知するとともに,和食文化を支える昆布に関する情報を紹介することで昆布の消費拡大への機運を高めることを目的とした「函館マリカルチャープロジェクトイベント-魅力再発見。世界に誇る『函館真昆布』-」が開催されました。 主催者挨拶 大泉 潤 函館市長 函館マリカルチャープロジェクトとはキングサーモンとマコンブの完全養殖技術と地域カーボンニュートラルに貢献する水産養殖の確立に向けて、持続可能な水産・海洋都市の実現を目指す取り組みです。 昨今、海洋環境の変動等に伴い、函館市の主力魚種であるイカや天然コンブの記録的な不漁が続き漁業経営が不安定になるとともに、第二次・第三次産業への影響が懸念されています。 基調講演「日本の食文化と『函館真昆布』」森枝 卓士氏 フォトジャーナリスト 世界の食文化を見てきた森枝氏による基調講演。今後の食糧危機や動物福祉という世界的な食文化の傾向とともに、今後の料理において「昆布の旨味」はなくてはならない日がくると語りました。 東京・青山「てのしま」店主 林 亮平氏 帆立とゆり根真蒸の煮物腕 函館国際ホテル 総料理長 木村 史能氏 「函館真昆布」を取り入れた身近なオリジナルメニュー・4種盛り合わせ 会場では東京・青山「てのしま」店主 林 亮平氏と函館国際ホテル 総料理長 木村 史能氏による函館真昆布を活かしたデモンストレーションと試食が行われました。函館真昆布の魅力や料理における昆布の役割について話をききながら、函館真昆布を最大限に活かした手の込んだ料理をいただくという贅沢な試食となりました。 後半では「函館真昆布の持つ可能性と課題」として、モデレーターは一般社団法人Chefs for the Blue代表理事の佐々木ひろこ氏、そしてパネリストは「有限会社こんぶ土居」代表取締役の土居 純一氏、東京・青山「てのしま」店主 林 亮平氏、北海道立工業技術センター長の安井 肇氏によるパアネルディスカッションが行われました。 こちらの模様は後日公式サイトにてアーカイブ公開されます。 【公式サイト】 函館マリカルチャープロジェクト

ツリーイルミネーションの下であったかスープバー

ツリーイルミネーションの下であったかスープバー

函館の冬を彩るイベント「はこだてクリスマスファンタジー」。ツリーイルミネーションや12月1日から25日までの間毎日打ち上がる花火と、もうひとつのお楽しみは、BAYはこだて前の遊歩道に並ぶスープバー。キンと冷え切った空気のなか、キラキラ輝くツリーの下に函館の人気店によるスープバーが出店。冷えた体をポカポカにするスープは、地元の食材を使い、工夫を凝らしたものばかり。 その魅力をレポートします。 【はこだてクリスマスファンタジー公式HP】 ◼️今年のスープバーは9店舗16種類 1枚700円のチケット制となっており、当日チケットの購入はツリー近くのBAYはこだて前のチケット売り場で入手。例年発売されるお得な前売り券もおすすめです。 チケット売り場およびスープの販売は16:30からとなっており、同時にツリーも点灯します。スープバーはツリー前のメインストリートなだけあり、ツリーの写真を撮る人、スープを注文する人や待つ人などで賑わっています。 チケットと引き換えてスープをゲット!今年のスープの顔ぶれを一部紹介します。 「ひこま豚のしゃぶしゃぶ ココナッツ薫るスープカレー」プレミアホテル-CABIN PRESIDENT-函館 ひこま豚は薄切りでやわらかく、ブロッコリーににんじんにと具材がごろごろ入っています。冷えた身体には沁みるスパイシーなカレー味と甘く香るココナッツが大満足の一品です。 「オマールエビと完熟トマトの濃厚ビスク」地元家 函館本店 濃厚な海老スープをトマトベースに仕上げた一品。海老やあさりの旨みが溶け込んだ絶品スープに添えられているのはクロワッサン。クロワッサンも温めて提供されるので、浸して食べてもスープが冷めることなく最後まで美味しくいただけます。 「チュロスとチョコレートのクリスマススープ」Cafe pan gi( カフェ パンジ) 毎年好評の陸上自衛隊函館駐屯地で食堂を営むCafe pan giからチョコレートのクリスマススープです。身も心も温まる甘く優しいチョコレートスープに浮かぶのはツリーに見立てた生クリーム。食事帰りにツリーを眺めながら、デザート感覚で飲むのもいいかもしれません。 どのスープも函館市内の人気店オリジナルメニューで、北海道の冬の味覚をアレンジした個性派ぞろいのスープです。ツリーや花火を見ながらあつあつスープを堪能してみてはいかがでしょう。

日本調理技能コンクール 2023年の函館市長賞は三田佑弥さん

日本調理技能コンクール 2023年の函館市長賞は三田佑弥さん

函館割烹調理師会が和食料理人の調理技術向上などを目的に毎年実施している「日本調理技能コンクール」。11月20日函館市役所1階市民ホールにて審査が行われました。 本年は5名の応募の中から「炭火割烹 菊川」の副料理長・三田佑弥さん(30)が、最優秀賞の「函館市長賞」に選出されました。今回のテーマは、地元客をターゲットにした鹿肉をメイン料理とした「秋の旬会席」。10,000円の8品コース料理を想定した内容とし、道南を意識した食材(烏賊・真鱈・真鯛・鹿肉・鰤・白蕪・馬鈴薯)を組み込むことが条件とされました。 2023年日本調理技能コンクール「函館市長賞」作品 函館割烹調理師会の副幹事長、若林さんによると「街で聞いてみると意外にも観光客は鹿肉を積極的に食べている。しかしながら地元市民の消費が定着していないというのが現状。そのため地元客を想定とし身近に感じてもらえるよう、今回は鹿肉をメインテーマにした」と語ります。 「函館市長賞」受賞の三田佑弥さん 三田さんは指定食材の他にも、地元食材のマルメロや赤かぶ、大量発生が問題となっているズワイガニを積極的に使用。また鹿肉という調理が難しいとされる食材がテーマにありながらも「楽しんでできた。自分のやりたいことをやった結果なのでとても嬉しい。」と受賞の心境を語ります。

【レポート】第33回函館西部地区バル街&楽しむための3つのポイント

【レポート】第33回函館西部地区バル街&楽しむための3つのポイント

3年ぶりに開催された「函館西部地区バル街」。チケットは早々に完売、大盛況に終わりました。 バル街当日の様子をご紹介します。   コロナ禍を経て3年ぶりの開催。待望のバル街とあり西部地区は大賑わい。写真は16時30分からアクロス十字街で振る舞われる「赤ワインと生ハム」に並ぶ長蛇の列。   前述のように人気のお店は並ぶことも。マップを広げて「次はどこにしようか?」なんて相談しながら待つのも楽しみの一つです。     お店ならではのピンチョスとともにお酒を楽しむ お店ごとに個性豊かなピンチョスが提供されます。気になっていたお店をこの機会に体験できるのも醍醐味の一つです。(写真はバルレストラン ラ・コンチャ)   クラブ・ガスバリ・バー (特別参加@港の庵)   和ダイニング 井井(いい)   旬鮮酒家 桜路   二十間坂 Little Feet   ※盛況につきメニューが完売して、急遽別のメニューを提供しているお店もありました。   この日、アクロス十字街で振る舞われた生ハムは「クラブ・ガスバリ・バー」の前でも振る舞われていました。生ハムを切っているのがバル街実行委員会代表の深谷シェフ。楽しそうに切っている姿が印象的でした。   お店によってはライブが開催されているなど、食以外の楽しみもありました。(写真は二十間坂 Little Feet)     バル街を楽しむ3つのポイント ①暖かい格好で参加しましょう 函館の西部地区は海から近く、風が強い日もしばしば。 お店からお店へ歩く際はもちろん、人気店は外で並ぶこともありますので、寒さ対策が必要です。 特に春のバル街は冷えますので、マフラーや手袋のご持参をおすすめします。   ②「バル街 i 」を活用しましょう バル街 iとはインフォメーションブース。市電「十字街電停」付近にある「函館市地域交流まちづくりセンター(通称:まちセン)」にバル街当日のみ設置され、各店舗でどんなピンチョスやドリンクが提供されているかが貼り出されています。 ライブやお店ならではのイベントなど、あらゆる情報がこのバル街iに集約されているので、お店を決めかねた時には活用してみましょう。   ③気になるお店には早めに行きましょう あらかじめ行きたいお店をピックアップして参加される方が大半のはず。しかし提供されるピンチョスやドリンクは基本的には数量限定のため、行く時間が遅いとすでに「完売」となっていることも多いです。 気になるお店の営業時間は必ずチェックし、早めに訪れることをおすすめします。     晴天に恵まれ、大盛況に終わった春のバル街。 次回は秋バル、2023年9月10日(日)開催予定です。

函館・道南の食の魅力が集結!「はこだてFOODフェスタ2023」開催レポート

函館・道南の食の魅力が集結!「はこだてFOODフェスタ2023」開催レポート

冬を盛り上げるグルメイベントとして2018年から始まった「はこだてFOODフェスタ」。コロナ禍を経て4年ぶりに函館アリーナで開催された「はこだてFOODフェスタ2023」(2023年2月25日~26日)のレポートをお届けします。   会場は函館アリーナのメインアリーナ。1階の壁に沿ってコの字型にブースが設けられ、中央部分にはブースと飲食席がおよそ半々の割合で設けられました。ブース数は約70で、過去最多となりました。   【函館の食を表現、テーマブース】 函館近海で漁獲量が急増しているブリの特徴を活かした製品として考案された新グルメ「函館ブリ塩ラーメン」が初出店。「北海道新技術・新製品開発賞」食品部門で大賞を受賞するなど注目が集まっており、2日間とも大いに人気を集めました。   函館鮨同業会の寿司や海鮮丼は、毎回不動の人気。目の前で職人さんたちが手際よく寿司を握っていきます。   【フード・スイーツブース】 函館・道南の事業者が、道南の食材を使ったフードとスイーツを販売するこちらのブース。函館・近郊の豆腐店などで構成するグループ「はこだてのおとうふ屋さん」は、各店が作る寄せ豆腐の食べ比べセットなど、イベント限定商品を販売しました。   2021年に誕生した函館の酒蔵「五稜乃蔵(ごりょうのくら)」は、道産の酒造好適米を使い、函館亀尾地区の水で醸した日本酒「五稜」や関連製品を販売しました。   【マルシェブース】 函館・道南の生産者が育てた食材や地域産品を販売するこちらのブースにも、特色ある出店者が集まりました。 昆布生産量日本一のまち・函館が誇る「函館真昆布」をPRするブース「函館真昆布処UMAMI」。真昆布製品や、真昆布の出汁で作ったお吸い物を来場者に紹介していました。   函館とロシアの歴史的な関わりを踏まえた新ご当地グルメとして2017年に誕生した「はこだて焼きピロシキ」。この日は、鮭や鶏肉などさまざまな具材を使ったバリエーション豊かな「焼きピロシキ」が勢ぞろいしました。   【学生が主役、限定販売コーナー】 高校生や短大生が企画・考案した弁当やスイーツなどを販売する大人気コーナー。函館大妻高校は、道南の自然の恵みを詰め込んだ変わり種おにぎり2種を販売。清尚学院高校は、厚沢部産の黒豆を使ったパウンドケーキと七飯産りんごを使ったブラウニーを販売し、それぞれ1時間ほどで完売しました。   【キッチンステージ】 プロの料理人たちがライブキッチン形式で技を披露する「キッチンステージ」。道南の旬食材を使い、家庭でも作れる料理の数々が紹介されました。   【体験ブース】 野菜の飾り切りやおにぎり作り、ケーキのデコレーションなど、料理にまつわるさまざまな体験が無料でできるブースとして開設されました。日本さばけるプロジェクト実行委員会による「日本さばける塾in北海道」では、脂がのった近海産のホッケを小学生がさばき、ホッケフライにして試食する体験を行いました。 天候にも恵まれ、2日間でのべ19000人が来場した「はこだてFOODフェスタ2023」。あらためて、函館・道南の食の魅力の豊かさを再認識する機会になりました。